死活のススメ【20】



 それでは、解答・解説です。


  《解答31》 黒先結果如何  難易度:★★★
 これは、「とある筋」を知っているか知っていないかで明暗が分かれる問題でした。
 知らなかった方は、ここで是非憶えてください。

 (正解図1)
 まず黒1のツギ・白2のワタリ・・・と、ここまでは既定路線。
 他の手では、2子を取られてしまってアウトです。




 (正解図2)
 ここで、黒はサガリ。場所を広げるとともに、ある狙いを秘めています。




 (正解図3)
 白は場所を狭めないといけないので、ハネ。




 (正解図4)
 ここで黒はホウリコミ。これが、最初に書いた「とある筋」です。




 (正解図5)
 白はトリ。ここまで行くと、見えてくると思います。




 (正解図6)
 黒7で、2子がオイオトシで取れています。




 (正解図 補足)
 なお、ツギを打っても丸ごと取られてしまいますので・・・念のため。




 (正解図 変化)
 以上のように、白は場所を狭めても2子を取られてしまいます。
 ですので、実戦では白4でツギ。黒に生きを促すのが正しいでしょう。



 ただし、この図は敢えて「変化」としました。というのも、詰碁には「常に双方の最善の手段を尽くさなければならない」という暗黙の了解があるからです。例を挙げれば、15目損をしても生きるよりコウにするのが正解だったりします。
 実戦ではこの図になりますが、詰碁的には2子を取られる方が正解です。これからは言及しませんが、了解しておいてください。


 (正解図 総括)  結果:生き
 正解図のまとめです。黒5・7がオイオトシの筋でした。それを狙った黒3のサガリが良い手ですね。ちなみに、サガリを打つ前に黒5・白6と交換しても同趣旨で正解です。




 (失敗図1)
 黒3で、逆に下がるのは失敗。白には思わぬ反撃手があります。
 ハネ一本で隅を済ませ、ナカデに打つのが好手。




 (失敗図1・続)
 続いて、オイオトシを画策しますが。ハネが利いて、黒はコウにしかできません。
 失敗です。




  《類題1》 黒先
 手筋は同じです。復習を兼ねて、解いてみてください。
 正解は、すぐ下です。




 《類題1 正解図》
 黒1・白2と交換し、ホウリコミを打って下がります。やはりオイオトシ狙い。
 白は逃げようとしますが、尻尾に弱点を抱えているため逃げられません。符号順に黒9まで取られてしまうので、実戦では2子を取られた時点で諦めるところでしょう。





  《解答32》 黒先結果如何  難易度:★★★★
 (失敗図1)
 右と左、両方の2線が空いています。かなりピンチ。
 とりあえず、右に広げても左から狭められて2眼できません。




 (失敗図2)
 やはり、左を広げても右から狭められて2眼できません。




 (正解図1)
 ということで・・・半端な手段では、何の抵抗にもなりません。どうにかして、左右両方打つ工夫が必要。
 そこで、隅の特殊性を利用します。まずは、右側にハネ。当然、白はオサエます。




 (正解図2)
 ここで、黒3にハネます。2段にハネるので、2段バネと呼びます。
 非常手段の部類に入ります。




 (正解図3)
 当然、白は切ってくるでしょう。黒は万事休すかに見せかけて、これは注文。
 ここで、黒5のハネが好手。




 (正解図4)
 白はトリ。黒は、ここのコウで粘ることになります。




 (正解図 変化1)
 さて・・・白がもし、白4でキリを打たずにツナいできたらどうしましょう。




 (正解図 変化1・続)
 その場合、構わず左側を広げます。
 右側のキリには、常にコウで迎え撃つ要領です。




 (正解図 変化2)
 右側を無視されて左側から狭められたときの変化です。
 今度は、キリの場所は放置してキリ返します。




 (正解図 変化2・続)
 やはり、キリにはいつでもコウにする構えです。
 これで、粘りきれています。




 (正解図 総括)  結果:コウ
 黒1・3の二段バネが粘りの手段でした。これ以降、どこでキリを打たれてもコウに受ける体勢。
 これで、なんとかコウに持ち込みます。




 解答・解説の続きは、次ページです。



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